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​超初心者向け 入札鑑定のはじめかた

▶ 入札鑑定の概要はこちら「​入札鑑定って何?

 ここでは、超初心者向けの入札鑑定についてなんやかや書いていきます。

 鑑定といっても、要は人間の顔と名前を一致させる作業と同じです。人間の方は生まれてこの方やっているので、知らず知らずのうちにある程度のコツを掴んでいると思います。

ところが刀の方はこれから始める訳ですから、最初のうちは誰もが赤ん坊からやり直すという認識で行かないと上手く行かないものです。

 

刀を観てスパーンとそれっぽい刀工に入札できるようになるまでは、少なくとも数年はかかると思います。しばらくの間は、初心者特権のやり方で札を入れるのも一つの方法です。

 

1. 持ってくるもの

 ・えんぴつ

 ・消しゴム

 ・メモ

 ・同然表(本についてたりする。刀剣博物館にも売ってる。安い)

 ・何か刀の本(あると便利)

 

2. 要らないもの

 ・変なプライド

 

3. 服装

 ・仕事や学校に行ける、ラフ過ぎない普通の格好

  金属など硬い飾りがないのが良い。

  私は大体スーツを着てしまいます。

   ※会場が和室のこともあり。正座し易い格好だと安心。

 

4. 自分が初心者だった頃の入札鑑定の流れ

 ①並んでる刀をひと通り見る。

 ②いちばん好みの刀を見つける。

 ③その刀、古い?新しい?何伝?

 ④それっぽい刀工を同然表から選んでとりあえず書く。んで出す。

 ⑤判者からの答え(イヤ、ヨクなど)から、これか?と思った名前を片っ端から書く。

  バカになった勢いで出しまくる(当たるまで書かせてくれる場合)

  ※大事なこと…(当てようと思って)札を入れて外しまくる事

   超初心者なんだから当たるわけねーと開き直ること。

  ※惜しいこと…(当てようと思って)考えすぎて札を書けない事。

 

5. それっぽい刀工が思い浮かばない時

 ・刀を観て同然表眺めて3分考えても思いつかない時は大体ドツボに嵌ってるので、以下を試しましょう。

 ①自分の一番好きな刀工を書く

 ②同然表を見て、刀工がいっぱいいる国を書く。(古刀なら備前、新刀なら江戸大阪とか)

 ③えんぴつを転がしてみる。

 

6. 入札が終わったら(ここからが本番)

 ・判者の方から刀の解説があります。よく話を聞く&メモ(超重要)

 ・答えを聞いた後に穴が開くほど刀を観る。

 ・わからなければ、こんな事聞いてもいいのかな?って事もじゃんじゃん質問しましょう。

 ・家に帰ったら、その日観た刀について調べまくる。

 ・本などに書いてあるその刀の特徴と、実際に自分の目で観た感覚のすり合わせをする。

 ・どこか博物館等に同系の刀が展示されていれば、「手に取って観た印象」と「ガラス越しの印象」の差を確認する。

 

 入札鑑定は競技の側面と、刀の勉強におけるツールとしての側面があります。いずれにせよ、先入観なく刀と向き合えるという点では、最初から茎を開けた鑑賞会とは異なる面白さがあります。

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